流水バスは、高齢者の施設(老人ホーム、グループホーム等)でも活用される場合が多い。高齢者の多くが流水浴を楽しみとしているという。
また入浴による心地よい体の疲れからしっかり眠ることができ、痴呆症の人による深夜徘徊行為が減少したという報告もある。

早期発見がカギ


アルツハイマー性痴呆症 病理学的には脳組織の萎縮がみられる進行性の病気であるが、早期発見・早期治療で進行を遅らせることができるのである。
この初期段階において脳からストレスを取り除き、適度な刺激を与えることで脳内におけるニューロン細胞の増産能力を回復させ、脳機能の回復が可能となると言われている。
そこで、流水浴による体表面揺れ刺激が脳機能に変化をもたらす可能性があると考え脳波から大脳皮質内ニューロン欠損の度合いを推定するDIMENSION法(脳機能研究所)を用いて研究を行った。

流水が老年者の脳機能に与える効果

年齢が60~85歳までの男女合わせて29名の被験者に1日30分間2週間毎日続けて流水浴を行なった。
事前に29名全員の脳波を計測し、29名中4名がアルツハイマー初期領域であると確認されていたが、その後毎日流水浴を行なった2週間後脳波計測解析の結果、4名全員が正常域に移動したのである。
さらに、流水浴を停止すると4名中3名がアルツハイマー領域に戻る傾向も示された。
4名以外の被験者全員は脳機能の大きな変化はなかった。
この結果により流水による体表面揺れ刺激が脳に伝わり、脳に適度な刺激を与えたと考えられる。

次回(最終回)は、「第8回 正しい流水バスの入浴方法」について